産後ダイエットは、マッサージや運動でのダイエットの前に、まずは、食事方法に気をつけましょう。
産後の体は想像以上にダメージが大きく、疲れています。
また、出産後すぐに母乳も作られるので、貧血にもなりやすくなっています。
その状態で、妊娠前のような無理なダイエットはできません。
出産で、消耗してしまったエネルギーや栄養を食事でしっかり吸収しながら、妊娠中に蓄えてしまった脂肪を燃焼し、痩せやすく健康的な体づくりをしていくことが大切です。
ここでは、産後ダイエットのための食事の注意点や、産後の体に必要な栄養と食べ物などをご紹介していきます。
もくじ
産後ダイエット中は食事制限していいの?
産後、崩れてしまったボディラインを見ると、「産後ダイエットしなきゃ!」「早く体型を戻したい!」と、ついつい焦ってしまいますが、産後は無理な食事制限はNGです。
しかし、「食べたいだけ食べて良い」ということではありません。
産後は、「体のため…」「母乳のため…」と言ったり、疲労やストレスで、つい食事量が多くなってしまう方は多いのではないでしょうか?
産後は、なかなか体も動かせないので、消費カロリーが少なくなっています。
産後の体づくりや母乳のためには、栄養が必要ですが、必要以上のカロリーを摂ってしまうと、自然に戻るはずの体重も戻らなくなってしまいます。
妊娠中は、ホルモンの影響で脂肪や水分を蓄積しやすくなっています。
しかし、出産を終えるとホルモンバランスも元に戻っていきますので、体自体が脂肪を貯めるように働かないので、食べ過ぎたりしない限り、普通にしていればある程度までは脂肪が落とせます。
ところが、この時期に食べ物や食べ方を間違ってしまうと、自然に痩せるはずが、体重が戻らないどころか、増えてしまったり、太りやすい体質になってしまいますので注意が必要なのです。
通常時の脚やせにおすすめな食事制限方法に関しては以下の記事を参考にしてみてください!
産後ダイエットを成功させる食べ方やポイント
産後ダイエットに食べると良いもの、悪いものがわかっても、産後は疲れていたり、食事の準備も大変で、思うようにできない事も多いのではないでしょうか?
まずは、産後ダイエットを成功させる食べ方やポイントを
紹介していくから、参考にしてみてね!
産後の食事は「時間・量・質」に気をつけましょう。
まずは、食事の「時間・量・質」を意識してみてください。
・夜8時以降は食べないようにする。
・夕食は炭水化物や甘いものを食べない。
・ごはんは1杯にしてその分おかずや果物を好きなだけ食べる。
・どうしても、チョコレートが食べたい時は、砂糖不使用やオーガニックなものを選ぶ。
無理なく実践できそうな、自分なりのマイルールを作って食事ダイエットに取り組みましょう。
産後の食事は、ゆっくり食べましょう
産後の食事は、少なくとも、ひとくち20~30回は噛んで食べるようにしましょう。
一口食べる度に、箸をおくようにすると、噛むことが習慣化されます。
また、噛むことで満腹中枢が刺激されるので、食べ過ぎの予防にも繋がります。
空腹の勢いで早食いしてしまうと、満腹感が追いつかず、まだ空腹のような気がして食事量が増えてしまうこともあります。
消化にも良くないので、ゆっくりと時間をかけて食べましょう。
産後は体が疲れていることや、母乳の場合は2~3時間ごとに授乳もあり、常に空腹感があります。
1度の食事できちんと噛みながらゆっくり食べることで食事量が多くなりすぎないように気を付けることが出来ます。
産後の食事は1日3食にとらわれないようにしましょう
1日分の食事量を決めて、4~5回に分けて食べるのも、産後ダイエットにはおすすめです。
食事の回数を増やすと、胃や腸に負担がかかりにくく、空腹状態になりづらい効果もあります。
回数を増やすときに気をつけたいのが、いつでも好きなときに食べるというより、毎日ある程度決まった時間に食べることです。
だらだらと食べ続けないよう気をつけましょう。
回数を増やす場合、夜は少なめにして、午前中〜日中にしっかり食べます。
時間を早めに済ませるのもいいですね。
産後の体調が戻らない方や、食欲がない場合は、無理せずに食べられる量や回数を調整してください。
食べて良い日をつくって産後ダイエットのストレスをなくしましょう
週に1度だけ好きなものを食べていい日を設けてみましょう。
たとえば、「金曜日は好きなカフェでランチ」、「水曜日の昼ご飯」は好きなものをたくさん買って、心とお腹が満足するまで食べると決める、など。
週に1度の楽しみをつくることで、ストレスをためずに発散できるので、他の日の食べすぎも抑えられますよ。
産後の食事は食材や調味料を変えてみましょう
同じ食材でも、種類や部位が違うだけで含まれる栄養素やカロリーが変わってきます。
たとえば、白米を玄米や雑穀米にすれば、糖質が抑えられ栄養価も上がります。
また、肉の脂は血液をドロドロに汚してしまうので、肉料理を魚料理にする、鶏肉は脂の多い皮を取る、牛肉や豚肉を食べるなら、なるべく脂身のある部分は避けてみるといった工夫をしましょう。
また、食材だけでなく、調味料・調理法にも気を使ってみてください。
塩分の過剰摂取はむくみにもつながります。
出汁をしっかり取ったり、生姜やにんにくなどのスパイスを使ったり、お酢で酸味を加えるなど、味つけを工夫して塩分を控えましょう。
むくみ対策にもなるんだ!
産後ダイエットに良い食べ物は?
産後ダイエットと産後の体づくり、そして母乳にも良い食べ物には、共通点がたくさんあります。
たとえば、美味しくて栄養満点な母乳作り出すには、和食を中心とした「薄味・低脂肪・高タンパク」の食事内容にしていくと良いと言われています。
また、ご飯やパンなどの炭水化物の摂り過ぎは要注意です。
塩や油と同様、血液の粘度が高くなり乳腺炎や母乳不足に至る可能性があります。
このように、常に良質な母乳を作ることを意識していれば、自然と産後ダイエットにも繋がっていきます。
なぜなら、母乳は血液なので、血液を汚すような食事は、代謝も悪くなり、むくみの原因にもなるからです。
きちんと食事を摂らないと、授乳を継続するためのエネルギーが損なわれてしまいます。
では、ここからは産後の体や母乳にも良く、産後ダイエットに良い食べ物について紹介していきます。
産後は体が温まる食べ物を食べましょう
体が冷えていると代謝も落ちて、むくみの原因にもなります。
冷たいものはなるべく控えて、体を温める食べ物を食べましょう。
スープなどの温かい食べ物を最初に食べれば、お腹が満たされて食欲が抑えられ、胃が温まって消化も良くなります。
・生姜
・人参
・大根
・鮭
・納豆
生姜は、すりおろしておけばいろいろな料理の薬味として手軽に使えます。
大根や根菜類の煮物は、作り置きもできて、体の芯からポカポカ温まるのでおすすめですよ。
産後のむくみを撃退する、ビタミン・ミネラル・食物繊維
ビタミンやミネラルは、脂肪を燃焼したり代謝を良くする効果があります。
ミネラルの中でも、カリウムは塩分を排泄し、塩分と一緒に余分な水分も排泄してくれるので、むくみ解消にとても効果的です。
・野菜
・海藻類
・果物
・豆類
脚やせするためには野菜は重要な食材です。
カリウムが摂れるだけでなく、ビタミンやミネラルが代謝を助け、食物繊維が便通をよくしたり、糖や脂肪の吸収を抑制してくれます。
海藻類は、特にカリウムが豊富です。ワカメや海苔など簡単に使えるものが多いので意識して食べるようにしましょう。
果物はビタミンや食物繊維が豊富ですが、糖分も多いので食べすぎには注意してくださいね。
タンパク質・脂質は産後の体や筋肉を作って代謝アップする
タンパク質は、骨や筋肉、皮膚など体の骨格を作る大切な栄養素です。
筋肉量が減ると、代謝も落ちて太りやすくなってしまいます。
・豆腐ささみ
・白身
・鶏肉
・ひれ肉
また、脂肪は母乳のためにも重要ですが、魚由来のDHA、EPAなどの体で作ることのできない必須脂肪酸がないと、質のよい母乳にはなりません。
魚は、小魚や青魚を食べるのがおすすめです。
炭水化物は、白米やパンでなく玄米や雑穀米を食べましょう
お米などの炭水化物を抜いたダイエットは、一時的な体重減少に効果を発揮しますが、リバウンドしやすく、エネルギー不足になりやすいので、無理に抜かないようにしましょう。
お米は、糖質だけではなく、様々なビタミン・ミネラル、そしてタンパク質を含んだ、優秀な主食です。
さらに、お米を食べると脳に満足度を与えるセロトニンが分泌されるので、食べ過ぎを防ぐこともできます。
炭水化物は、産後の体を作るために重要な栄養素です。
しかし、白米は糖質が多く、パンやパスタも小麦粉以外にや砂糖や脂質を含むため、玄米や雑穀米を食べるのがおすすめです。
どうしてもお腹が空いてしまった時に食べると良いものは?
どうしても食事時以外でお腹がすいてしまう時もあると思います。
間食や、空腹が我慢できない時は、カロリーが低い、産後の体づくりや母乳の生成に役立つものを食べるようにすると安心です。
たとえば、カットフルーツやスティック野菜は、母乳生成に欠かせないビタミンを補給することができますし、乳腺炎予防に最適な食物繊維も摂ることができます。
干し芋やドライフルーツもおすすめです。
果物に含まれるクエン酸やビタミンは、脚のむくみを解消する効果もあります。
他にも、ハーブティーなどの香りのよいお茶で空腹を紛らわしながら、疲れた心と身体を癒す方法もお勧めです。
どうしても甘いものが食べたい時は、和菓子にしてみましょう。
代謝が促進されることで、食べても、脂肪が蓄積されにくいのよ♪
さらに、小豆は昔から、女性の味方となる食材とされてきて、女性特有のむくみの解消にも効果を発揮してくれます。
ただし、もち米は母乳詰まりを引き起こすので食べすぎには注意ですよ。
産後ダイエットに良い飲み物
産後は水分をしっかりとりましょう。
産後の体や母乳にはもちろん、脚やせする上手な水分摂取方法のポイントがあります。
まず、1日に摂取しておきたい水分の量は1.5~2Lです。
母乳育児の方は、2L以上を心がけましょう。
喉が渇いてから摂取しても遅いので、喉が渇く前に水分を摂ります。
1時間に1回、コップ一杯を飲むようにしましょう。
飲むものは常温の水か白湯、カフェインを含まないハーブティーです。
コーヒー、緑茶、紅茶にはカフェインが含まれており、カフェインには利尿作用があるので、水分補給にはならず、母乳育児の方もNGです。
冷たい飲みものは体を冷やして巡りを悪くするので、産後は常温か温かいものを飲んで体を温めましょう。
母乳で赤ちゃんを育てる場合、赤ちゃんに水分を取られるのでママは水分不足には特に気をつけてくださいね。
水分を取ると代謝も上がり、空腹感も紛れます。
産後に起きやすいお通じのトラブルをケアすることにも繋がりますよ。
産後の下半身太りの原因と母乳の質を下げる食べ物
次に、産後の体づくりと、産後ダイエット、母乳のためにも食べない方がいい物をご紹介していきます。
糖質だけの食べ物は脂肪を蓄えるだけでなく、母乳の質も下げてしまう
菓子パンやケーキ等は、糖質の塊です。
おまけに、脂質も多いです。
糖質をエネルギーとして使うためには、ビタミンや、ミネラルが必要です。
でも、 菓子パンやケーキには、ビタミンやミネラルが、ほぼ入っていません。
つまり、菓子パンや甘いお菓子は、糖質をエネルギー源に変えることができないので食べた分だけ脂肪として蓄えられてしまいます。
また、母乳はほぼ脂質で作られています。
脂肪分の多くない食事を心がけていれば、その体内の脂肪は母乳のほうに移動します。
ケーキやチョコレートなどを多く食べると、それらの脂質で母乳が作られることになり、とても質の良くない母乳ができてしまうことになります。
産後のストレスや、差し入れなどでついつい甘いものを食べてしまうことがあるかもしれませんが、甘いだけの食べ物(飲み物)は上半身ではなく、下半身をどんどん太らせていくので注意してくださいね。
高塩分、添加物が多い食事は、産後の体や脚やせの大敵!
塩分を摂りすぎると、脚がどんどん太くなってしまいます。
それは、塩分を摂りすぎると、塩分濃度を下げる為に体が、どんどん水分を溜め込むからです。
下半身は重力の影響で血液やリンパが滞りやすいので、特にむくみやすくなっています。
スナック菓子やレトルト食品、加工食品には塩分や添加物が、たくさん含まれています。
さらに、スナック菓子やレトルト食品、加工食品には、塩分を体外に排出してくれる「カリウム」がほとんど含まれていませんので、脚はむくむ一方です。
むくんでいる場所には、脂肪が付きやすくなるので、むくみやすい下半身は、脂肪がどんどん蓄積していくことになります。
添加物も、内臓に負担をかけ、代謝を悪くします。
産後ダイエットのためにも、産後の体づくりのためにもスナック菓子やレトルト食品、加工食品などの高塩分、添加物が入った食べものはなるべく控えましょう。
カフェインは、下半身の代謝が悪くなり、母乳にもNG
コーヒー、紅茶、緑茶、ココアなどに入っている、カフェインは鉄分や亜鉛、カルシウムやビタミンの吸収を阻害します。
少量のカフェインは、血管の収縮作用で血行がよくなりますが、大量に摂取すると栄養素が奪われ、新陳代謝が低下するので脂肪を蓄えてしまいます。
また、カフェインは、大量のカリウムを消費してしまいます。
塩分を排出してくれる大切な「カリウム」が失われることで、下半身の代謝が落ちてしまうんです。
母乳育児の方は、赤ちゃんの発育のためにも、カフェインはNGです。
ノンカフェインのコーヒーやたんぽぽコーヒーなど、
授乳中でも飲めるものもあるのでストレスをためないようにしてね♪
産後1ヶ月を過ぎたら、骨盤矯正や軽い運動も取り入れましょう
産後はまず食事を気をつけて、体力が回復し、体調が安定してきたら、骨盤矯正や軽い運動、マッサージを取り入れて行きましょう。
せっかく食事を気をつけていても、骨盤が歪んだままになっていると、代謝が落ちて、「体重は戻ったのに、体型が戻らない…」ということになってしまいます。
筋肉をつけたり、消費カロリーを増やすために、軽い運動も必要です。
産後のダイエットにおすすめな食事 まとめ
産後は心身ともに疲労していて、なかなか食事に気をつけられないこともあります。
ストレスも多いなかで、食べたいものが食べられないのは辛いですよね。
また、なかなか自分で作ることも、買い物も大変なので、自分だけでなく、家族の協力も必要です。
あまり無理をせずに、気をつけられることから、実践してみましょう。
産後ダイエットは、あまり焦らず、1年くらいかけてゆっくり戻すのが理想です。
食事は毎日の積み重ねなので、少し意識しているだけでも、違ってきますよ。